第10回神戸国際フルートコンクール 実施報告
神戸国際フルートコンクール運営委員会は、新型コロナウイルス感染症にかかる社会情勢に鑑み、第10回神戸国際フルートコンクールを本コンクール初となる動画審査によるオンライン開催として実施し、2022年3月27日に終了いたしました。
パンデミックという未曾有の困難と不安の中、過去最多となる応募者の中から選ばれた53名が出場した第10回大会。日程や形式の変更など、異例の形での開催となったにも関わらず、前向きに日々の研鑽に励み準備をしてきた出場者は、演奏技術のレベルが高いだけでなく、それぞれの個性やスタイルが光る演奏を、動画配信を介して世界中の人々に届けました。
≪第10回神戸国際フルートコンクール≫
◆スケジュール
応募期間 | 2020年10月1日~2021年3月1日 |
応募数:483名/45ヵ国・地域 | |
予備審査 | 2021年5月30日~6月4日、6月10日~12日 |
通過者:56名/24ヵ国・地域(うち3名出場辞退) | |
第1次審査 | 2021年8月26日~9月5日 … 通過者26名 |
第2次審査 | 2022年3月22日・3月23日 … 通過者14名 |
第3次審査 | 2022年3月25日 … 通過者6名 |
本選 | 2022年3月27日 |
※表彰式・披露演奏会 2022年度以降に神戸で実施予定
◆入賞者
第1位 ラファエル・アドバス・バヨグ(スペイン)*
第1位 マリオ・ブルーノ(イタリア)
第3位 石井 希衣(日本)
第3位 マリアンナ・ユリア・ジョウナッチェ(ポーランド)
第5位 アンナ・コマロワ(ロシア)
第6位 ジョイディ・スカーレット・ブランコ・ルイス(ベネズエラ)
※入賞者プロフィールはこちらのリンクからご覧ください[LINK]
*日本語表記を訂正(アドベス→アドバス)
◆特別賞
審査委員会では、第3次審査において現代作品の演奏が特に優れた出場者に対し特別賞を授与することを決定。
現代曲賞 | マリオ・ブルーノ /演奏作品 M.Pintscher: beyond (a system of passing) for flute solo |
アンナ・コマロワ /演奏作品 T.Ichiyanagi: In a Living Memory |
◆審査委員
酒井秀明(審査委員長)、ペトリ・アランコ、レナーテ・グライス=アルミン、神田寛明 、イ・ソヨン、サラ・ルヴィオン、高木綾子、アリフェ・グルセン・タトゥ、ヘンリック・ヴィーゼ
予備審査:酒井秀明、神田寛明、佐久間由美子、竹林秀憲、細川順三
コロナ禍が未だに終息しない中、無事にコンクールを終えることが出来て安堵しています。 今回は全てオンライン審査と言う変則的な形になりましたが、この大きな変更を的確且つ迅速に準備してくれた神戸市民文化振興財団の尽力、そして長時間PC の前に座って審査をしてくれた世界からの審査員達の協力があって初めて成しえた事と思います。 しかし何と言っても、予定外に全ての予選の動画を作成してくれた参加者たちの柔軟な協力には心から感謝いたします。 次回は感染の心配をすることなく、神戸に集って皆で音楽を楽しむコンクールにまた戻れる事を切に願って止みません。(酒井秀明)
◆審査方法/審査結果
本選審査方法および審査結果については、こちらのリンクからご覧ください。[LINK]
◆動画配信
- KIFC公式YouTubeチャンネル(https://www.youtube.com/)
- KIFC公式ウェブサイト(https://kobe-flute.jp/video/)
- 音楽動画配信サイト IDAGIO – Global Concert Hall(https://app.idagio.com/live)
総視聴回数=23.4万回 / 視聴地域=国内39% 国外61%
(期間:08/26/2021~03/31/2022)
◆関連事業
第1回大会から続く、神戸に居ながら世界トップクラスのフルート奏者たちの音楽に直接触れることができる「審査員コンサート」を、これまでとは趣を変えた特別プログラムとして実施。
『オールスター・フルート・ガラ~審査員コンサート 高木綾子&神田寛明 スペシャル』
日時/会場:2022年3月26日/神戸文化ホール中ホール
出 演:高木綾子、神田寛明、田中玲奈、岡本知也、神戸市室内管弦楽団
※上記のほかに、「神戸国際フルートコンクールをdeconstruction(脱構築)する!」をコンセプトに、コンクールを多角的視点から考え、コンクールや音楽との接し方、楽しみ方を発見するためのプログラム『神戸国際フルートコンクールDeconstructed』(全5回シリーズ)を実施。
◆主 催
神戸国際フルートコンクール運営委員会、 神戸市、公益財団法人神戸市民文化振興財団、公益社団法人日本演奏連盟、一般社団法人日本フルート協会
◆後 援
外務省、兵庫県、NHK神戸放送局、アジア・フルート連盟
◆助 成
文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)独立行政法人日本芸術文化振興会
◆特別協賛
神戸文化マザーポートクラブ